AI アプリを使う
カメラ映像から用途ごとの答えを出す AI アプリと、その結果・エビデンス画像の見方
AI アプリは、カメラの映像から「現場の問い」に答えるための入口です。用途を選ぶと、その用途に合った形で結果を見られ、同じ画面からカメラに追加できます。
アプリの一覧
| アプリ | 内容 | 実体 | 結果の見え方 |
|---|---|---|---|
| ナンバープレート検知 | 車のナンバーを読み取り、通過履歴とエビデンス画像を残します | AI 推論デバイス | 読み取りの一覧と、カメラごとの詳細画面 |
| メーター読み取り | 通信機能を持たない指針式メーターをカメラで数値化します | センサ(カメラで読む) | 時系列グラフ |
| 物体検出(汎用) | 写っているものを検出して数え、区域に入った・出た瞬間をイベントとして残します。人数カウントもここで行います | AI 推論デバイス | カメラごとの詳細画面(推移・イベント) |
使い方
1. エッジPC にモデルを入れる
アプリのページ上部の 「このアプリを使えるエッジPC」 に、このアプリのモデルが入っているエッジPC と、入っているモデルの名前が並びます。モデル未導入 と出ている機体では、「モデルを入れる」 を押すとエッジPC の詳細の「AI モデル」が開きます。そこで 「入れる」 を押すと、機体がモデルをダウンロードします(→ エッジPC の AI モデル)。
2. カメラに追加する
アプリのページ右上の 「カメラに追加」 を押すと、その用途に合わせた初期値(モデル・metric_key)が入った状態で追加画面が開きます。エッジPC・入力元のカメラ・名前を入れれば作れます。
| アプリ | 入る初期値 |
|---|---|
| ナンバープレート検知 | AI 推論 / ナンバープレート読み取り(日本・地名まで) / plate_count |
| メーター読み取り | センサ(アナログメーター) / meter_value |
| 物体検出(汎用) | AI 推論 / YOLOX-Nano / object_count |
AI 推論のアプリで入力する項目は次のとおりです。
| 項目 | 必須 | 説明 |
|---|---|---|
| 名前 | ● | 画面上の表示名(例: 玄関の人数カウント) |
| エッジPC | ● | 入力元カメラと同じエッジPC |
| メモ | 設置場所の補足・管理番号・現場での注意など(例: 朝礼の人数確認に使用)。2000 文字まで。あとから詳細画面で書き換えられます |
|
| 入力元カメラ | ● | 解析対象のカメラ。先にエッジPCを選ぶと候補が表示されます |
| モデル | ● | プリセット、または「カスタム(URL 指定)」。ナンバープレート読み取りはプリセットのみ |
| モデル URL | △ | カスタム選択時のみ。.onnx ファイルの URL |
| モデルの種類 | △ | カスタム選択時のみ。YOLOX(物体検出) |
| ラベル URL | カスタム選択時の任意項目 | |
| SHA256 | カスタム選択時の任意項目。モデルの改ざん検証に使います | |
| metric_key | ● | 蓄積する数値の器。object_count(検出数)/ plate_count(プレート枚数)が候補 |
| 閾値 | 0〜1。この確信度未満の結果を捨てます | |
| 間隔秒 | 推論の実行間隔。省略時はエッジPCの既定値(ナンバープレート読み取りは 5 秒、それ以外は 2 秒) | |
| 撮影幅 | ナンバープレート読み取りのみ。文字を読むために撮り直す解像度(320〜3840、既定 1280) | |
| 車が写っているときだけ読む | ナンバープレート読み取りのみ。車両検出を先に掛けて絞ります(既定オフ) |
3. 結果を見る
アプリのページには「このアプリを使うカメラ」の一覧(名前・カメラ・エッジPC・状態)と、結果が並びます。一覧の行を選ぶと詳細画面が開きます。アプリのページに並ぶ結果はアプリによって違います。
- 物体検出(汎用): 結果は詳細画面で見ます
- ナンバープレート検知: 全カメラの読み取りが新しい順に並びます
- メーター読み取り: 数値の推移を出す時系列グラフ。指標と期間(過去 1 時間 / 24 時間 / 7 日)を選べます。値の比較や CSV 出力は分析でできます
詳細画面
アプリのページの一覧で行を選ぶと開きます。そのカメラでの結果と設定がまとまっています。「判定ルール」と「連携」は物体検出(汎用)とナンバープレート検知にだけあります。右上の 「カメラのライブ映像・操作」 で入力元カメラのライブ映像の個別画面を開きます(ONVIF 対応のカメラなら向きもそこで変えられます)。
| タブ | 内容 |
|---|---|
| 結果 | 物体検出はいま・推移・イベント(下記)、ナンバープレート検知はそのカメラの読み取り、メーター読み取りは現在値 |
| 判定ルール | 何を・どこで・どう数えるかのルール(→ 判定ルールで「現場の問い」に答える) |
| 連携 | イベントをきっかけに撮影ジョブを動かすか、カスタム処理へ渡すトリガー(下記) |
| 設定 | モデル・閾値・推論の間隔など(メーター読み取りはキャリブレーション) |
| 情報 | 入力元カメラ・エッジPC・接続状態・モデルの状態・メモ。最下部の 「このカメラから外す」 で削除します |
物体検出の結果
物体検出の「結果」タブには次の内容が並びます。
| 欄 | 内容 |
|---|---|
| ライブ映像 | 入力元カメラのライブ映像です。カメラのライブ映像を無効にしていると出ません |
| 直近の検出 | 推論に使った最新のフレームに、検出枠(緑)と区域(青の破線)を重ねたもの。下にルールごとの現在値(3 件 / いる)と、写っている物の内訳(人 3・車 1)が出ます。15 秒ごとに取り直します |
| 推移 | ルールの名前を選ぶと、その値のグラフと時間帯ごとの表が出ます。件数のルールは最大と平均、在/不在のルールはいた割合です。期間は 過去 1 時間(5 分ごと) / 過去 24 時間 / 過去 7 日(1 時間ごと)から選びます |
| 「いる」になった瞬間 | 在/不在のルールで画像を残す設定にしていると、いない状態から「いる」に変わったときの画像が新しい順に並びます。クリックで拡大します(下記) |
| イベント | 在/不在のルールが 「いる」になった / 「いない」になった 瞬間の一覧です。そのとき条件に合った件数と、写っていたもの(person ×2)が出ます。画像を残していれば 画像 から開けます(下記)。30 日間残ります |
画像を開くと、そのとき条件に合った物に検出枠(緑)を重ねて表示します。「枠を表示」 で枠の有無を切り替えられます。「ダウンロード」 は保存されている画像をそのまま、「枠付きでダウンロード」 は枠を描き込んだ画像を保存します(枠はダウンロードのときにブラウザで描き込むもので、エッジPC に保存される画像は枠なしの 1 枚だけです)。メディアビューワーから開いたときは枠を重ねません。
右上の 「ルールを作る」 から判定ルールを足せます。ルールが 1 本もないときは、写ったものすべての合計件数(検出数(すべて))を記録します。
イベントはクエリの events 表からも引けます。
連携(トリガー)
「連携」タブの 「トリガーを作る」 で、イベントが起きたときに何をするかを決めます。物体検出では、在/不在のルールが 1 本も無いと作れません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 一覧に出す名前(60 文字まで) |
| ルール | 物体検出のみ。どの在/不在ルールを見るか。すべての在/不在ルール も選べます |
| きっかけ | 物体検出は 「いる」になったとき / 「いない」になったとき、ナンバープレート検知は ナンバーを新しく読んだとき |
| 再び動かさない秒数 | 動いてからこの秒数は、同じきっかけが来ても動かしません(既定 60 秒、0〜86,400 秒)。ちらつきで連打しないためのものです |
| すること | 撮影ジョブを動かす / カスタム処理へ渡す |
撮影ジョブを動かす: 同じエッジPC の撮影ジョブを 1 回動かします。ジョブに外部送信先を付けておけば、撮った画像を外部のシステムへ送れます。そのときイベントの内容(トリガー名と、ルール名・件数・写っていたもの、またはナンバー・確信度)が payload として一緒に届きます。撮影ログでは、起動方法が AI アプリのイベント と表示されます。
カスタム処理へ渡す: 同じエッジPC で動く独自コンポーネントのスクリプトがイベントを受け取ります。通知・外部システムへの登録など、処理の中身はスクリプトに書きます。
一覧の 「止める」 で一時的に無効にできます。
例: 人数を数える
人数を数えるには、物体検出に人だけを数えるルールを入れます。
- 「物体検出(汎用)」の 「カメラに追加」 から、数えたいカメラに追加する
- 詳細画面の 「ルールを作る」 で、数え方を
何件いるか(件数)、対象を人にして保存する(区域を引けば、その区域の人数になります) - 「推移」でルールの名前を選ぶと、時間帯ごとの最大・平均の人数が出ます
混雑したときを知りたいなら、数え方を いるか・いないか(在/不在) にし、「いる」とみなす件数に 20 のように入れます。20 人以上写ったら 「いる」になった、下回ったら 「いない」になった のイベントが残ります。「連携」でトリガーを作れば、混雑した瞬間の画像を外部へ送ることもできます。
ナンバープレート検知の読み取り
サイドバーの 「AI アプリ」→「ナンバープレート検知」 の「読み取り」と、詳細画面の「結果」タブに、読み取った番号が新しい順に並びます。詳細画面ではそのカメラの分だけが出ます。
| 列 | 内容 |
|---|---|
| 日時 | 読み取った時刻 |
| 画像 | 読み取ったときのフレーム。クリックで拡大します |
| ナンバー | 読み取った番号と確信度(例 品川300あ1234 98%) |
| 名前 | カメラに追加したときに付けた名前(アプリのページのみ) |
| エッジPC | 読み取ったエッジPC(アプリのページのみ) |
50 件ずつ表示し、「前へ」「次へ」 でページを送ります。
絞り込む
| 絞り込み | 内容 |
|---|---|
| エッジPC | エッジPC で絞ります(アプリのページのみ) |
| カメラ | 同じエッジPCに複数の読み取りがある場合に選びます(アプリのページのみ) |
| 期間 | 過去 24 時間 / 過去 7 日 / 過去 30 日。既定は 過去 7 日 です |
| 確信度 | すべての確信度 / 50% 以上 / 70% 以上 / 90% 以上。誤読を除いて見たいときに使います |
| 検索 | 番号の部分一致です。品川 で地名、1234 で下 4 桁を引けます |
エビデンス画像を見る
行をクリックすると、読み取ったときのフレームを大きく表示し、読み取った位置に緑の枠を重ねます。「本当にその車か」「枠がプレートに合っているか」の確認に使ってください。
画像は読み取りに使ったフレーム(撮影幅の解像度)で、読み取ったエッジPC のメディアビューワーに ナンバー読み取り という名前で保存されます(撮影元は 判定ルール)。同じフレームで複数の番号を読んだときは 1 枚にまとめます。
結果が並ばないときは
| 症状 | 確認すること |
|---|---|
| 1 件も出ない | このアプリをカメラに追加してあり、詳細画面の「情報」でモデルの状態が 実行中 か(→ AI 推論を使う) |
モデルが 失敗 のまま |
エッジPC から HuggingFace へ出られるかを確認してください(30 秒ごとに再試行します) |
| グラフが空 | ルールを作った直後は、次の推論から値が溜まり始めます。無効にしたルールは選べなくなります |
| イベントが出ない | 物体検出でイベントを残すのは在/不在のルールだけです。起動直後の判定は切り替わりとみなさないので、一度「いる」「いない」が入れ替わるまで待ってください。エッジPC のソフトウェアが古い場合も出ません |
| 以前に作った AI 推論が見当たらない | 用途を決めずに作ったものも、推論タスクから用途を推定して各アプリの一覧に並べています。人数カウントのアプリで作っていたものは「物体検出(汎用)」に並びます |
番号は出るが画像が — |
エッジPC の保存先に画像を書けなかった可能性があります。エッジPC 詳細で保存先の状態とバージョンを確認してください |
| 期待より件数が少ない | 期間の既定は 過去 7 日 です。確信度の絞り込みが効いていないかも確認してください |
| 同じ車が 1 行しかない | 写り続けている番号は記録し直しません。停車したままの車が 1 行になるのは仕様どおりです。写らなくなって 60 秒経つと、次に読めたときは別の行になります |